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RX-8 ECUチューン

最近は中古車相場もこなれ、チューニングのベース車としても魅力的な存在となっているマツダRX-8。NAのロータリーエンジンを搭載していますが、吸排気系とコンピューターセッティングの見直しを行うだけでも、かなり走りが生まれ変わります。

今回は、弊社でセッティングを手がけたユーザー様をご紹介します。


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斉藤さんは、同じくロータリーエンジン搭載車である「ユーノス・コスモ」からの乗り換えでRX-8を購入。実は過去にFC3S型やFD3S型、そしてSA22C型という、歴代のRX-7を所有してきた、根っからのロータリーファンである。

RX-8を購入して実感したのは、「パワー不足」。実際、パワーを測定すると、カタログ値とはかけ離れた数字を測定。なんらかのチューニングを施し、NAならではの楽しさを追求することにした。

ファイル 8-3.jpgエキマニやマフラー、そして社外クラッチや足回りまで手が入っていた斉藤さんのRX-8。不足感を改善すべく手を入れたのは、コンピューター。HKSのサブコンタイプECU、「F-CON iS」を採用することにした。


いわゆるサブコンピューターとは、純正コンピューター(ECU)に追加することでデータを補正し、吸排気系などのチューニングパーツに合わせたセッティングを成立させる。フルコンタイプのF-CON V proに比べると、比較的安価で入手可能だ。

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エンジンセッティングは、いわゆる「現車合わせ」で行われる。実際にシャーシダイナモ上で車両を走らせ、その車両「専用」のデータを作り上げていく。そして、仕上げでは公道テストを行う。車両各々の仕様に合わせたデータを手間隙かけて育てていくのだ。

今回はF-CON iSの追加と同時に、吸気系チューニングのためにHKSレーシングサクションを追加。すでにエキマニとマフラーが変更されているので、吸気効率も見直し、ECUのリセッティングでそのパーツ群を装着したメリットを最大限に引き出そうというわけだ。

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「まったく変わってしまいました(笑)」というのが、斉藤さんの感想だ。パワーは実数にして約20馬力強アップしたほか、中低速トルクやレスポンスも改善。「実は、たまに峠に走りに行くんですが、中低速トルクが太ったおかげでずいぶん走りやすくなりましたよ」と、なかなか満足なようだ。「今後はNAのままチューニングを進めるか、ターボ化を行うか、迷っています(笑)」。ロータリーを乗り継いできた斉藤さんだが、今後もまだまだ未知の楽しさを見出しているようだ。